時代は5Gに突入し、通信システムの活用が活発化しています。その中でも期待されるのが、IoTです。
IoTは、世の中のいろいろなものに通信機能を持たせることで、より便利な社会を目指す取り組みです。ただ、期待値が高く注目されている分、セキュリティの懸念があるとされています。
実際に起きている事例として、導入しているIoT製品にマルウェアと呼ばれる不正な動作を生じさせるソフトウェアなどを感染させ、感染させられた製品を通じて企業のサーバーを一斉攻撃し、負荷がかかったサーバーがダウンするケースが報告されています。そのため、最近ではサイバー攻撃の温床となっているネットワークにメスを入れるべく、世界各国の警察や通信業者・ベンダーなどが連携して対策を講じ始めています。
様々な企業や団体の取り組みとともに、最近では効果が期待できるセキュリティ対策が出てきました。それが、AI、つまり人工知能です。
人工知能には、自己学習の技術があります。そのため、マルウェアなどの不正なプログラムの動きをパターンとして学習し、異常な動きをした場合に検知できるよう活用できます。
このように人工知能を利用すると、これまで人に頼ることが多かったセキュリティ対策が自動化できます。人手不足によるセキュリティホールを防げ、数を増やしているIoT製品に対応しやすいのがメリットです。
これらの取り組みはすでに通信事業者などで始められており、ウイルス対策をしていない加入者を含めて保護することで、ネットワーク全体の安全性につなげることが期待されています。